アナフィラキシーにおけるアドレナリン投与後のフォローアップについて確認します。

迅速にアドレナリンを筋肉注射し、アナフィラキシーの症状が消失しても、基本的には経過観察が必要です。

経過観察

少なくとも症状が完全に消失してから1時間は経過観察します。

入院を推奨する要素

絶対的な入院基準はないため、所属する施設ごとの基準に従います。ただし、入院を推奨する要素として、次のものがあります。

  • 重篤なアナフィラキシー
  • 二相性反応のハイリスク
  • 重症喘息の既往歴

重篤なアナフィラキシーの例として、低血圧や低酸素血症を認めた場合、アドレナリンを2回以上投与した場合などが挙げられます。

二相性反応のハイリスクには、重篤なアナフィラキシーに加えて、初回のアドレナリン筋肉注射までに60分以上かかった場合が挙げられます。

入院を推奨する場合は、適切な環境で少なくとも12時間は経過観察入院とします。そのうち、少なくとも4時間は症状が完全に消失した状態を観察します。

受診後のフォローアップ

薬剤投与と経過観察の後は、受診後のフォローアップを行います。確認する点は、次の三つです。

  1. アレルゲンの特定
  2. アナフィラキシー教育
  3. エピペン処方の妥当性の検討

アレルゲンの特定

アレルゲンを特定するため、アレルギー専門医につなげます。

アナフィラキシー教育

次の三点を伝え、理解してもらいます。

  1. 可能性として72時間は二相性反応が起こり得ること
  2. アナフィラキシーは命に関わる病気であること
  3. アレルゲンとなった薬剤の使用や食物の摂取は禁忌であること

エピペン処方の妥当性

エピペン処方の必要性を検討する場合として、次のものが挙げられます。

  • アレルゲンを特定できない場合
  • 養蜂家など、アレルゲンを避けられない場合
  • ありふれた食物が原因の場合
  • 運動誘発アナフィラキシーの場合

夜間救急外来ではエピペンを処方できないこともあるため、必ず適切なフォローアップ先につなげます。

救急外来から日常診療につなげるには、医療連携が大切です。関係部署と連携し、適切なフォローアップ先につなげられるようにします。